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2016年11月 4日 (金)

東海若手起業塾OBOGインタビュー Vol.2 前原融さん(わらびや)

 ブラザー工業の100周年記念事業として2008年にスタートした「東海若手起業塾」。地域や社会から必要とされる若手起業家の育成を掲げて、2016年3月までに8期38名(35組)の起業家への支援を実施し、現在は9期生の支援に取り組んでいます。

   今回は、岐阜県飛騨市山之村地区でわらび粉の生産に取り組む、わらびや代表・前原融さん(8期OB)に、現在の取り組みについてお話を伺いました。

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  ●前原さんと山之村地区

   映画「君の名は。」のモデルとされる岐阜県飛騨市の飛騨古川駅から車で1時間15分、富山県と接する山の中に山之村地区はあります。平均標高1000m、人口150人程度が住むこの集落に、2016年4月から移住した前原さん。この地域でかつて盛んに行われていた「わらび粉」の生産を復活させることを目指し、活動を展開しています。

   群馬県出身の前原さんは、わらび粉生産を志し、2014年度に岐阜県立森林文化アカデミーに入学。2015年度には東海若手起業塾の第8期生として事業プランをブラッシュアップし、2016年度からは飛騨市の「地域おこし協力隊員」として活動しています。

  前原:よそ者の自分がいきなり地域に入ってわらび粉生産を始めるのは、どう考えても難しいだろうなと(笑)。住民の方々からの理解や共感を得たり、わらび粉の生産地を確保し整備するためには、時間や信頼が要ります。なので、そういった事業基盤を整備するための期間は、協力隊員として活動しています。事前に起業塾で事業プランをつくったことが、今の活動にも活きています。協力隊員には自治体と雇用関係が「ある」場合と「ない」場合の2通りあるのですが、自分は後者。そのおかげで、わらび粉生産や、地域での活動に集中して取り組めています。

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(起業塾では、チームで事業のブラッシュアップやニーズ調査に取り組んだ。)


 
  ●「わらび粉づくり」とは?

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 わらび餅の原料として使われる「わらび粉」は、山菜としても馴染みの深いわらびの根から抽出して作られます。主な成分はでんぷん質。現代では、ほとんどのわらび餅がジャガイモやタピオカから作られた、より安価なでんぷんで代替されていますが、一部の高級和菓子店などからは今も根強い需要がある材料です。そんなわらび粉の名産地として、山之村地区はかつて名を馳せていました。

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 わらびの根を木槌で叩き、繊維とでんぷん質を分離させる。数人で話しながら作業すると、すぐにドロドロの塊になった。 この状態のものをろ過させ、でんぷん質を沈殿させることで、わらび粉が精製されます。100kgの生根から作れる量は、わずか3~4kg程度。

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 右側が馬鈴薯でんぷんで作ったわらび餅、左側が山之村産のわらび粉で作ったわらび餅。山之村産は少し赤みがかった黄金色が特徴的で、この色が和菓子業界では「最高級品」の証なのだそうです。ほのかな土の香りと、口の中で粘りが溶けるキレ感が印象的でした。

 
  ●これから、どんなことにチャレンジしていきますか?

  前原:わらびの生産適地を確保することが一番の課題だと思っていたのですが、以前牧場だった市有地を借りられることになり、面積的には十分な量が見込めるようになりました。次は、そこの整備ですね。藪をすべて取り払う必要があるので、春に野焼きをしようと思っています。山菜狩り目的の観光客対策も考えています。

   住民の方々の高齢化が進んでいるので、集落を維持していくために、自分のような若者がもっとこの地域に住んでいってほしいです。わらび粉生産は、あくまでこの地域の仕事のうちの1つ。他にも地域の人々が必要としていて、稼げる仕事はたくさんあるので、定住するためのロールモデルとして活動したいと思います。

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(奥の柵に囲まれた広場すべてが、この冬のわらび粉生産地となりました。広大!)


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   今後も引き続き、起業塾OBOGの近況を当ブログにて発信します。興味のある方は、Facebookの「いいね!」メールマガジンへ登録してください。お見逃しなく!

  (東海若手起業塾実行委員会事務局 小池)

 

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